ブランディングについて思うこと

ブランディングについて思うこと


今日は、ブランディングについて思うことを書きたいと思います。
あくまで、僕の思うブランディングですので、
「全然違うぜ!」
「こいつはブランディングのブの字も分かってない」
というようなご意見もあるかと思いますが、悪しからず。。。
ちなみに、本日のエントリーは少し長いので、ご了承ください。

さて、ビジネスシーンにおいてよく耳にするブランディング
あなたは、ブランディングと聞いて、どんな事を想像しますか?

テレビCMや日経新聞の1面広告などのイメージ広告を打つことでしょうか?
電車をラッピングして、全ての広告をジャックすることでしょうか?
自社の商品やサービスににカッコイイ商品名を付けることでしょうか?
新しい造語を作り、世の中に浸透させていくことでしょうか?

どれもブランディングだと思います。
ですが、上記に挙げた事は販促費にバンバンお金をかけられる大企業がやるブランディング手法です。
中堅以下の中小やベンチャーのような資本力の無い会社にはまず出来ません。

では、中小・ベンチャーブランディングは不可能なのでしょうか?

ちょっと一例を出しましょう。
あなたの会社がホームページの制作会社だとします。

ホームページの制作と、その後の2年間の保守・運用がパッケージングされた商品を販売しています。

特徴としては、下記の5点です。

A.テンプレートを使用しているためデザインの手間が無く、素材回収後、およそ1週間で納品出来る。
B.制作費自体は市場の平均価格よりやや低い。
C.今まで1000件のホームページを制作してきている。
D.制作後は、月2万円で保守・運用をしている。
E.お客様に親身になって対応をする。

商品、サービスの特徴はこの程度です。
営業マンが、
「ウチの商品は差別化が出来ていないから売れないんだよね〜。だからダメなんだよ。」
と飲み会の席でグチっているのが目に浮かぶような特徴ですよね。
僕が営業マンでもおそらく言ってると思います(笑)

テンプレを使用しているので、「オリジナリティあふれるデザイン」というのは出来ません。
市場の平均価格より多少安い程度なので「圧倒的低価格」というのも出来ません。

このような会社ではどのようにブランディングをして行けば良いでしょうか?

僕がマーケティング担当であれば、1000社の制作・運用実績を元に、
利益を出すホームページと、利益が出ないホームページを区分して、文章としてまとめて小冊子にします。
その後、自社のノウハウを全て凝縮して、文章としてまとめ、こちらも小冊子にします。

そして、その内容でセミナーを開催し、見込み客にノウハウを伝えて、最後に2冊の小冊子をお渡しします。
※小冊子は出来るだけお客様自身でも再現出来る様に、サイト制作の手順も丁寧に書き、その際のノウハウも全て提供します。
※小冊子の内容は、「ホームページを作るときに絶対にしてはいけない10のコト」
「利益を出すサイトと利益が全くでないサイト、その違いとは?」
「当社のノウハウを全て凝縮した利益が出るサイトの作り方」というような小冊子ですね。

この活動を地道に続けていきます。
上記にかかる費用は、セミナーの会場代の数千円と、小冊子の紙と、インク代のみです。

セミナーと小冊子を見て、お客様自身でサイト制作が出来れば、当然信頼度は上がります。
サイト制作の商品は購入いただけないかもしれませんが、別のサイトの制作を検討しているときや、
新しい商品を作ったときに限りなく確度の高い見込み客になります。

セミナーと小冊子を見ても自分でサイト制作が出来ない方でも、既に無料でメリットを感じているので、
ご依頼を頂ける可能性が高くなります。

どちらにせよセミナーに来て、小冊子を受け取った会社はメリットを感じるので、
信頼度が高まり、次第にホームページの制作のプロとして認定してくれるようになっていきます。

プロとして認定される。
これこそがまさに「ブランディング」だと思うんです。
誰でも、仕事を依頼するときはその道のプロにお願いしたいですよね?

人は、メリットを与えてくれる人や商品のことを信頼し、次第にファンになります。
あなたの会社のファンになり、なおかつ、あなたの事をプロとして認定させることが出来れば、
他社と競争することなど無くなり、指名で仕事が入ってくるようになります。

世の中的に言うブランディングは、
素晴らしいデザインのサイトを作り、スタイリッシュな名刺を作って、
カッコイイフレーズの文章がそこら中に散りばめられている。
そんなイメージをしている人が多いような気がします。

それを見てもお客様は、
「カッコイイ会社だな。」
「スタイリッシュなサイトだな。」
とは思っても、是非仕事をお願いしたい!
と思う方はまずいません。
何故なら、カッコイイ会社と本業のサービスの質は全くの別物ですし、
デザイン会社でもない限り、スタイリッシュなサイトを見ても、お客様は何のメリットも感じませんから。

お金にも時間にも余裕のある大手なら良いと思うんですよ。
会社のイメージを向上させる事が出来るかもしれませんし、何より「カッコイイ会社に勤めてる。」と、社員が喜びますからね。
でも、ただそれだけです。

中小・ベンチャーにおけるブランディングとは、「最も強い差別化」だと個人的には思っています。
だから、実益に直結するブランディングでなければ意味がないと思うんです。
信頼性を上げ、あなたの会社のファンを増やし、その道のプロとして認定してもらう。
それこそがブランティングなのでは無いでしょうか?

大手と同じような事をやっていては絶対にダメです。
ブランディングのコンサル会社からテクニックやノウハウを身につける事に高いお金と労力をかけるであれば、
目の前のお客様にメリットを与えることに頭をフル回転させましょう。

どんな小さな会社でも、今あるリソースの中に、必ずお客様に提供できるメリットがあります。
どんな小さな事でも良いので、お客様が感じるかもしれないメリットをすべて書き出してみて下さい。
どうしても思い浮かばなければ、今いるお客様に、「当社のどこにメリットを感じて下さっていますか?」と聞いて下さい。
それでも出てこなければ、僕に相談してみてください(笑)

そのメリットをあなたが出来る形でお客様に提供してみてください。
それこそが、ブランディングの第一歩だと思いますよ!